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SWOT分析の重要性

2013年10月4日

こんにちは、メルマガ発行人のアローズ佐藤(中小企業診断士)です。
このメルマガは「中小企業の事業再生・業績改善」を目的として発行しています。

今日のポイントは事業再生・業績改善のために「SWOT分析の重要性」です。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆今日のポイント◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
 ●SWOT分析の重要性
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前回のメルマガまでで、

事業再生・業績改善に向けて専門家が使用する環境分析手法である

「フレームワーク」についてお話ししてきました。

自社を取り巻く環境がどのようになっているのか?

どのように推移していくのか?などの環境分析手法を

いくつか紹介させていただきました。


さて今日は、事業再生・業績改善を実現するための

重要なポイントの一つで”環境分析のまとめ”に位置づけられる

「SWOT分析」についてお話したいと思います。


SWOT分析という名前は、

S:Strength(強み)

W:Weakness(弱み)

O:Opportunity(機会)

T:Threat(脅威)

を表すものであり、SとWは内部環境、OとTは外部環境を表すものであり、

これらを分析していくことからついたものです。

内部環境とは自社内に関することであり、

外部環境とは自社外に関することでしたね。

外部環境分析を行う手法は前回のメルマガでお伝えした通りです。

PEST分析、5フォース分析、3C分析などで自社を取り巻く環境が

どのようになっているのかを捉えます。

では、内部環境分析における「強み・弱み」というのは、

一体どういうことなのでしょうか?

例えば”うちは長年トップ(私)が自ら従業員教育をしている”

などのようなことは強みと言えるのでしょうか?

強みを考える上で重要なことは”競合他社と比べた場合”という視点と

”誰にとって”という視点から考えることです。

例えば、競合他社に比べて品質が断然に良い、価格が安い、納期が早い

などは自社の強みになります。

ただし「価格が安い」ことは、高級志向の顧客に対しては

必ずしも強みにはならないことも考えられます。

だから”競合他者と比べた場合”と”誰にとって”の

2つの視点が必要になるのです。

先ほどの例”トップが自ら従業員教育をしている”というものは

2つの視点から捉えると掘り下げが足りないことが分かるでしょうか。

・トップ自ら従業員教育をすることでどんな利点があるのか?

・それは競合他社と比べてどのような違いをもたらしているのか?

・それにより顧客はどのような便益を受けることができるのか?

こういったことが明確にならないものは強みとは言えません。

「創業当時から歴代社長に受け継がれた一期一会の精神で地域のお客様に接し、

地域住民から愛される従業員育成を社長自らが行っている。

この接客スタイルが地域住民から支持を受けて固定客の獲得に成功し、

競合他店が撤退する中で当社の売上げは毎期微増の状態にある。」

これならばトップ自らが従業員教育を行うことが

自社の強みになっていると言ってもよいでしょう。

ただ単純に「うちは社長がこんなことまでやっているんだ」という

自慢のために従業員教育をしている状態であるならば、

それは強みとは言えません・・・。

また売上があるということは、

顧客から自社が選ばれる何かしらの理由がある証拠です。

専門家はその証拠をつかむために社内にある強みを発見するために

どんどんと掘り下げを行っていくのです。

大切なことなのでもう一度繰り返します。

「強み、弱み」は”競合他者と比べた場合”、”誰にとって”

という2つの視点から捉えることが必要です。


さて、内部環境分析が終了したらいよいよSWOT分析に入ります。

強み、弱み、機会、脅威の4つに関する要素が

いくつか出揃っている状態から何をするのか。

まず初めに考えることは自社の強みを生かすことです。

1.強みをもって機会を取り込む

2.強みをもって脅威に対抗する

はじめは1.で脳みそに汗をかくのが先です。

つまりは売上・利益の獲得を目指すという姿勢をとることです。

次に考えるのが2.です。

これは売上・利益の減退を防ぐという姿勢に近くなります。

会社の置かれた状況により異なりますが、

基本的には1.を優先して考える方がよいでしょう。


それでは弱みに関してはどうしたらいいのか?

人間にも同じことが言えますが、

弱みを克服するには相当な時間と体力が必要になります。

かつ弱みを克服できたからと言って、

会社にとって何かしらのプラスオンが

あるという保証はどこにもありません。

また弱みを克服しているうちに会社が市場から撤退を

余儀なくされるような状態になっては目も当てられません。

中小企業がまず考えるべきは”自社の強みを如何にして生かすか?”

であることがご理解いただけるのではないでしょうか。


さらにSWOT分析から導き出された強み、弱み、機会、脅威をマトリクスで

考えるものがクロスSWOT分析というものになります。

クロスSWOT分析とは、先ほどから述べている強みを持って機会を取り込む

あるいは強みをもって脅威に立ち向かうということを

より具体的にしていく分析になります。

(弱みを克服して機会を取り込むことや弱みを克服して脅威に対抗することは

なかなか現実的ではありませんのでここでは考えません。)

あなたの会社でもこのクロスSWOT分析を行うことで、

今後の方向性の大枠が定まっていくことになります。


ただ”強み”と言われてもすぐに出てこなかったり

分からないということも往々にしてあるのが事実です。

でも必ず何かしらの強みが会社にはあります。

だから売上がたっているのです。

売上がたつ理由であり証拠である”自社の強み”をしっかりと認識し

磨きをかけることで未来への扉は大きく開くことになるでしょう。

専門家は強み発見のお手伝いにとどまらず、

さらなる有効活用に関する提案も行います。

それは時に突拍子もないことに聞こえるかもしれませんが、

しっかりとした分析の上に提案していることであれば、

”自社の可能性を模索する”という意味で

過去の延長線から少し離れて物事を考えてみる価値があるはずです。


今回は、事業再生・業績改善のために、

専門家が用いているSWOT分析についてご紹介してきました。

次回は会社がどのようにして商売を行っているのか?

どのようにして収益を得ているのか?を把握するために作成する

「ビジネスモデル俯瞰図」についてお話します。


◆◆◆◆◆◆◆◆今日のポイントのおさらい◆◆◆◆◆◆◆◆◆
 ●SWOT分析の重要性
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■編集後記
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
このメルマガでは、業績悪化に悩む中小企業経営者の皆さんに
役立つ情報を提供できればと思っています。

ご感想・ご意見は、お気軽にご連絡ください。
では、また来週お会いしましょう!           (アローズ佐藤)

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