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事業再生・業績改善に向けて、あなたの会社の型を知る

2013年8月23日

こんにちは、メルマガ発行人のアローズ佐藤(中小企業診断士)です。
このメルマガは「中小企業の事業再生・業績改善」を目的として発行しています。

今日のポイントは「事業再生・業績改善に向けて、あなたの会社の型を知る」です。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆今日のポイント◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
 ●事業再生・業績改善に向けて、あなたの会社の型を知る
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今回、数字が苦手だと言う経営者に向けた第一回ミニ講座を開催します。
会社の業績改善には数字の理解が必須事項となりますので、
本当に会社を黒字化したいと思うならば、これを機に数字を理解してください。

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前回のメルマガまでで、

会社の財布を把握することについてお話ししてきました。

1.会社の口座を把握する(資金繰りの把握)

2.会社の財布を把握する(損益計算書の把握)

3.会社の金庫を把握する(貸借対照表の把握)

しっかりと覚えていますか?


会社を経営する、事業再生・業績改善をする、

いずれにしても数字を理解することが必要です。

数字の資料を作成するのは専門家に任せても全く問題ありませんが、

その中身を経営者が知ることは絶対的に必要です。


ということで、今日のミニ講座は”いかにして利益を出すか”に

直結する数字の把握方法をお伝えしたいと思います。

今日のポイントにもある「会社が何型か?」を知ることは

利益確保に対して非常に重要なことになります。

それではその理由を説明していきたいと思います。


まず、利益を上げる方法は3つしかありません。

1.売上拡大

2.利益率の向上

3.経費削減

窮地に陥った会社や業績悪化に苦しむ会社が

優先的に注力していかなければならないのは3つのうちどれになるでしょうか?

その答えを導き出してくれるのが「会社の型を知る」ことになります。

さて、その会社の型には3種類あります。

(1)変動費型

(2)固定費型

(3)折衷型

それではあなたの会社がどれに当てはまるのかを

決算書から計算してもらいましょう。


ここで用語の定義をしておきます。

コピペなどで見やすいようにしてそれぞれを計算してみてください。

・売上高:お客様に選ばれた結果(企業の目標)

・変動費:売上高に比例して増減する費用(例えば:原価)

・変動費率:売上高に対する変動費の割合

・限界利益:売上高-変動費

・限界利益率:売上高に対する限界利益の割合

・固定費:売上高に関係なくかかる費用

・固定費率:売上高に対する固定費の割合

・損益分岐点売上高:売上高-変動費-固定費=0となる売上高

こんなにたくさん・・・。

分からない方は税理士やコンサルタントに頼めば教えてくれます。

(これは基本中の基本です。分からない方を経営コンサルタントと言えるのかな?)

慣れてくればすぐに当たりがつけられるようにもなります。

さあ、これらの用語と会社の3つの型を合わせると以下のようになります。

(1)変動費型:変動費率60%以上

(2)固定費型:固定比率60%以上

(3)折衷型:変動費率・固定比率が50:50に近い

世の中にある会社は必ず3つの型に分類できます。

さて、あなたの会社は何型だったでしょうか?

自分の会社の型をしっかりと頭に入れておいてください。

利益を上げる3つの方法のうち、

あなたの会社が優先的に取り組むべきものは以下のようになります。

(1)変動費型の会社:利益率の向上

(2)固定費型の会社:経費削減

(3)折衷型の会社:売上拡大、利益率の向上、経費削減の3つを組み合わせる

なぜこうなるのか?

それは”占める金額の割合が大きい部分ほど改善期待効果が大きい”からです。


例えば卸売業。

卸売業はおそらく変動費型になるはずです。

当たり前ですが、仕入れに要する費用が大きい業界です。

この場合は、仕入原価の低減や物流コストの低減などを行うことで

利益率が向上することが多々あります。


例えばIT産業。

IT産業はおそらく固定費型になるはずです。

人件費、家賃、機器類に要する費用が大きいからです。

この場合は業務効率化を行い人件費を抑制したり、

リースや賃貸などを利用して資産の固定化を回避することが

利益確保につながります。


折衷型は利益確保のために3つの策をバランス良く

かつそれでも優先順位をつけて実行しなければなりませんので

少しハードルがあがります。


さらに言うと、売上拡大はどの型でも重要な要素であることに違いはありません。

(売上がなければ会社は存続できませんから。)

ただ、売上拡大は相手ありきの策になりますので、

自社努力だけではすぐにどうこう出来るものではないことも事実です。

まずは自社で改善できる部分から着手することが賢明でしょう。

もっと言うと、会社の型の違いにより、

売上高の増減が経営に与えるインパクトも違うのです。

(↑収益構造分析が理解できればすぐに分かります↑)

売上の平準化や売上拡大はもちろん大切ですが、

会社の安全性を考える場合、固定費の変動費化が必要になってきます。


細かい部分はまだたくさんありますが、

大切なのは「あなたの会社の型(収益構造)は何型か?」を抑えたうえで

利益向上策を考えないと、なかなか成果が見えてこないということになります。

大企業と違い、中小企業の資源は限られています。

あれもこれもという気持ちは分かりますが、

会社の状態に合わせた策を考えて行動することが大切だと思います。

また会社の型を知ることで、経営計画を策定する際の

目標数値設定もしやすくなります。

事業再生・業績改善では利益拡大が目標になるわけですが、

その利益拡大を実現するために何をどうするのかを考えなければなりません。

その拠り所となるのが今日の会社の型のお話だとご理解ください。

やみくもに「売上を上げろー!、原価を下げろー!、経費を削減しろー!」

と言っていたのでは、従業員はついていけません・・・。

何のために、何を、誰が、どのくらいやるのか?

これが重要になることはご理解いただけると思います。


今回は、利益拡大のために「あなたの会社の型を知る」ことについて

お話をしてきました。


次回は「数字に関するミニ講座」の続きとして

「事業再生・業績改善のためには、どれだけ売ればいいのか?」

お送りしたいと思います。

次回のために用語の定義に出てきた各項目を抑えておいていただけると

なおご理解が進むと思います。


◆◆◆◆◆◆◆◆今日のポイントのおさらい◆◆◆◆◆◆◆◆
 ●事業再生・業績改善に向けて、あなたの会社の型を知る
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■編集後記
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
このメルマガでは、業績悪化に悩む中小企業経営者の皆さんに
役立つ情報を提供できればと思っています。

ご感想・ご意見は、お気軽にご連絡ください。
では、また来週お会いしましょう!           (アローズ佐藤)

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