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3つの視点で現状を正確に把握する

2013年8月2日

こんにちは、メルマガ発行人のアローズ佐藤です。
このメルマガは「中小企業の事業再生・業績改善」を目的として発行しています。

今日のポイントは「3つの視点で現状を正確に把握する」です。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆今日のポイント◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
 ●3つの視点で現状を正確に把握する
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

前回のメルマガの最後で、今回は「会社の財布を把握する(損益計算書の把握)」
という内容のお話しをする旨をお伝えしましたが、
国の中小企業再生支援に関する情報とそれに対する考察に
内容を変更させていただきます。

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前回のメルマガで、資金繰りに対する緊急対策として

「リスケ」についてお話しました。

いくつかポイントを上げてありますので、

忘れないようにバックナンバーで再度確認をしてください。

さて、リスケを行うことで資金繰りに対して一定期間の間ですが

資金的な目途がつけられます。

ただし、資金的な止血を行うことはあくまでも応急処置であり、

その後、会社をどうしていくのか?が業績改善の本題であることをお忘れなく。

いずれにしても、これにより経営者はお金の呪縛から解放され、

なかなか手が回らなかった事業再生に着手することが可能になります。



さて、そこで最初にしなければならないことは何か?

低迷した売上の拡大対策でしょうか?

より思い切った経費削減でしょうか?

・・・?

全部違います。

まずやらなければならないのは「現状の正確な把握」です。

会社における現状把握のポイントは大きく次の3つになります。

1.財務視点、2.事業視点、3.組織視点

前回までのメルマガは、財務視点の中でも特に急を要する部分への

対応方法を書いてきたにすぎません。

本来、事業再生を行うには上記3つのポイントで会社を見極めなければなりません。

しかもリスケ期間中(およそ半年~1年)の限られた時間の中で。



~ここで国の中小企業再生支援のお話しを~

国が業績悪化に苦しむ中小企業を救済するために、

予算(約400億円)を確保して仕組みを作り、

平成25年度で2万社の事業再生を行う方針を立てている(これは現在進行中)。

参考までに平成24年度の再生計画策定件数が約3000社。

つまり1社当たりにかける予算は200万円で、

対前年度件数比で約7倍の案件をこなそうともくろんでいる計算になる。

ちなみに、200万円という金額は平たく言えばサポートしてくれる人への謝金である。

しかも謝金の3分の1は企業が負担しなければならないため、

中小企業から67万円の現金が流出することになる。

内容をさらに細かく見てみると疑問を感じる部分が2つ出てくる。


1点目は支援体制を十分に拡充しない状態で、どのようにしてそれだけの数の

再生支援をしようとしているのか?である。

支援体制が拡充出来ない理由は様々な制約があるからだ。

このままではどう考えても2万件に対応することは難しく、

まともに予算を使い切ることは出来ないと思われる。

おそらく来年度は”必要な企業は救済した”というような理由で

予算は大きく減額されるであろう。

中身は使い切ることが出来なかっただけなのに・・・。


2点目は現状把握に要する期間は元々3か月を想定していたが、

今回の仕組みでは1~2か月に短縮した簡易バージョンなるものが

設定されていること。これにより多くの再生計画策定をもくろんでいるようだが、

結果として中身が薄い計画が策定される可能性があるということだ。

本当にそんなもので中小企業が救えるのだろうか?

現実は泥臭く生々しいものであることを知らないのだろうか?

もっと言えば、1~2か月という時間軸で”簡易”という概念をもつことに疑問がある。

私が考えるに現状把握は、逆に長くても1~2か月で行うものだと思う。


国が想定する再生支援企業は、ある程度の時間は持ちこたえることができる

(支援時間に余裕がある)中小企業でしかないのか?

本気になって中小企業を救おうという姿勢でいるのか?


いずれにしても国の支援を受けるには様々な壁があり

一言でいうならば非常に使い勝手が悪い。

これでは助かるはずの企業も助からないではないのだろうか・・・。



国の中小企業再生支援のお話しがだいぶ長くなってしまいましたが、

そこから感じることは「国を頼っていたのでは中小企業は生き残れない」

ということです。

”最終的には国が何とかしてくれるだろう”は通用しません。

逆に国は今”どの会社を生き残らせようか”ということを考えている状態です。


だからしっかりと自分自身で歩ける会社にする必要があるのです。

願わくば、補助金や制度融資にも頼らないレベルまで。

そんなありたい姿を目指すためにも、

やはり現状を知らなければなりません。



今回は、財務、事業、組織の3つの視点で現状把握を

行う必要があることを書きました。

細かい部分は順を追ってお話ししていきたいと思います。

次回からは財務視点での現状把握を行うために、

また数字の話に戻りたいと思います。

そこで中小企業で必要な「3つの金勘定」のうち

2.会社の財布を把握する(損益計算書の把握)

に関するお話をしたいと思います。


◆◆◆◆◆◆◆◆今日のポイントのおさらい◆◆◆◆◆◆◆◆
 ●3つの視点で現状を正確に把握する
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■編集後記
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
このメルマガでは、業績悪化に悩む中小企業経営者の皆さんに
役立つ情報を提供できればと思っています。

ご感想・ご意見は、お気軽にご連絡ください。
では、また来週お会いしましょう!           (アローズ佐藤)

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